宅建士ってどんな資格？
宅地建物取引士（通称：宅建士）は、不動産取引のプロフェッショナル。
不動産会社などで、重要事項説明や契約書への記名押印など、法律で定められた業務を担当できる国家資格です。
不動産業界では、宅建士の設置義務があるため常にニーズがあります。
しっかりと勉強しないと合格できない初心者向けの資格ではないですが、不動産会社だけでなく、幅広い分野で就職や転職に役立ちます。
不動産業界以外での活用
金融機関
不動産は単価が高く金融との相性がいいです。
銀行・信用金庫・保険会社などでは、不動産を担保に融資する際の物件評価や登記調査が必要なため、宅建士の知識が役に立ちます。
建築会社
設計や施工に携わる建築業界でも、土地や建物に関する法的知識が必要です。
大手企業では建築から販売まで行っていることも少なくありません。
契約時に重要事項説明や契約書への記名押印などをおこなえるのは宅建士だけです！
資格取得のメリット
就職・転職に強い
宅建士の資格は、不動産業界では「あると即戦力」と見なされます。
特に営業職や管理職の採用で有利になることが多く、内定率がアップするだけでなく、希望の職種に就きやすくなるのも大きなポイントです。
さらに、建設会社・金融業界（住宅ローン担当など）でも「法律知識がある人材」として評価されるケースが増えています。
手当がつく企業が多く年収がアップする。
宅建士を持っていると、資格手当として月1〜3万円が支給される企業が多くあります。
これは年間で12〜36万円のプラスに！
複数名の宅建士が必要な会社では特に重宝され、社内で「資格を取った人を優遇する制度」を設けているところも多数。
独立開業の道も開く
宅建士の資格があれば、将来的に不動産会社を自分で開業することも可能です。
実際、不動産業を始めるには事務所に専任の宅建士が必要なので、まずは資格を取っておけば、自分自身が専任の宅建士になるので選択肢が大きく広がります。
「手に職をつけたい」「いつか独立したい」と考える人にとっては、宅建士はかなり実用的な国家資格です。
難易度は？
宅建士試験の合格率は毎年15〜17％前後と、国家資格の中では「中程度の難易度」とされます。
合格者の割合は年によって微差はありますが、安定してこの範囲内に収まっているのが特徴です。
出題内容の中心は「法律」
試験問題は全50問で、主に次の4つの分野から出題されます。
-
権利関係（民法など）
-
宅建業法
-
法令上の制限（都市計画法・建築基準法など）
-
税・その他（不動産登記法、地価公示法など）
特に宅建業法は配点が高く、確実に点を取るべき分野です。一方で民法などの権利関係は難解な用語も多く、初学者にはややハードルが高いと感じられることも。
勉強時間の目安：200〜300時間
合格に必要な学習時間の目安は、200〜300時間程度と言われています。
これは、1日2時間なら3〜5ヶ月、1日1時間なら半年〜1年ほどかかる計算です。社会人でも十分両立可能なレベルといえるでしょう。
テキストや過去問を活用すれば独学での合格も十分に可能です。
ただし法律の用語に不安がある方や、モチベーションの維持が難しい方は、通信講座やスクールの活用もおすすめ。
最近ではスマホで学べるアプリや動画講座も充実しています。
まとめ
宅建士は、不動産業界だけでなく、金融・建築など幅広い業界で活かせる国家資格です。
就職・転職に有利で、資格手当や独立開業の道もあり、キャリアアップや収入アップにつながるチャンスも豊富。
難易度は中程度で、法律分野の基礎力と計画的な学習が求められますが、200〜300時間の学習で十分に合格を狙えます。
独学も可能ですが、効率重視なら通信講座も選択肢に。
将来の安定とチャンスをつかむために、宅建士は非常にコスパの良い資格と言えるでしょう。
